Takarush Extreme Club
Select Mission vol.16

Mission 内容

進化の証
 人類の飽くなき挑戦は、己との戦いの中で高みを目指す苦悩の日々の連続であった。その戦いは誰にも理解されないことがしばしばだが、その舞台に立った者でなければ、その高みからの景色の素晴らしさを知ることもできないだろう。勝負の世界とは、それほどまでに厳しいものである。

 さて、今回はある偉大な一族の末裔からの依頼だ。依頼人の先祖はかつて国際的なスポーツ大会にも出場する功績を残していたという。今ほど技術の進歩していない頃試行錯誤しながら自分を高みへと引き上げていく孤独な戦いを続けてきたそうだ。

 そんな先祖は、引退とともに自らの進化の証をとある場所に奉納したそうなのだが、その場所はごく限られた人物にしか伝えられておらず、数年前、伝承が途絶えることを危惧したその中の1人が1枚の書き置きを残しただけなのだという。しかも、それがどこなのかがわからないのだそうだ。なんでも、今となってはお役御免になってしまったことから、後世でその価値を真に理解できる者にのみ、その”宝”に対面して欲しいと考えていたようだ。

 その末裔は先祖の「特異」の理由を突き止めたいと考えており、そのためにはこの進化の証を見つけ出さないことには始まらないという。どうか先祖の残した書き置きの意味を突き止め、”宝”を探し出して欲しい。

 それでは、君たちの健闘を祈る。
(見つけた場合は、決して持ち帰らずに、中に書かれた情報を写真に撮って報告してくれ)   

さて、今回は1枚の紙片を手がかりに「進化の証」を探ることになるようです。

紙片の内容は大きく分けて3つに分類できそうです。

A )「甲申×正保」

B )「無 → 有 改」

C )「薔薇が出迎えるその地で・・・」

この3つの情報を精査していきましょう。

■A:甲申×正保

「甲申」について調べていくと干支の1つで60年に一度巡ってくるようです。調べてみると具体的な西暦年がいつなのかも判明しました。

 

では、この中でどの年のことを示しているのでしょうか。それを導き出すためのもう一つの手がかりが「正保」でした。

 

「正保」について調べていくと、こちらは元号の一つで1644年から1648年までの期間だったようです。

 

このことから「甲申×正保」は

 

「1644年から1648年の期間」にある「甲申の年」のことであると推測できるため、これを満たすのは「1644年」だと分かります。

■B:「無→有 改」

さて、「甲申×正保」が1644年を指していることがわかりました。

 

1644年になんらかの出来事がきっかけで「無→有」に改められたようです。

 

他の情報と組み合わせて、これが何を指すのかを考えていきましょう。

■Cの手がかりを読みながら

Cの手がかりでは「薔薇が出迎えるその地」とあることから、上の行にある2つの手がかりから地名がある程度絞られることが予測されます。

 

地名に関するものという文脈で1644年の出来事を調べていきましょう。地名が記されているものは「地図」が挙げられます。

 

「1644年 地図 日本」などで検索すると「正保国絵図」というものがこの年に作成を命じられています。

 

この地図を作成する際に改められている地名がありました。それが「亀無」です。

 

地図作成に際して「亀無村」だった地名は「亀有」に改められました。どうやら上の行は「亀有」を表していたようです。

■宝の行方

物語を読み解いていくと「奉納した」ということで、今回とある神社に向かう必要があるのではないかと推測できそうです。

 

亀有にある神社を調べていくと「香取神社」という場所がヒットしました。

 

よく見てみると、この地には薔薇をモチーフにした看板が境内の入り口に掲げられています。

 

どうやらこの場所の可能性が高くなってきました。

 

実際に亀有香取神社に向かい、境内の奥を探してみると、木箱が見つかり、その中を調べてみると走り込まれた跡の残る足袋が発見されました。

この足袋を発見することができれば、ミッションクリアとなりました。

あとがき
今回の目的地は「足腰健康の神様」「スポーツの神様」が祀られているということで、スポーツをテーマにしてみました。

我が国が様々な競技で世界的に功績を残せるようになっていったのも、先人達の血の滲むような努力の積み重ねがあってこそのものでした。そんな先人に敬意を表するべく、努力の証を宝として奉納したのかもしれません。

世界的なスポーツ大会で私たちはいくつもの感動的な場面に遭遇してきました。これから先出会えるそれらの場面も、多くの人々が努力して生み出した進化の結晶に他なりません。

なお、今回はマラソン足袋の改良の歴史をベースとしており
ハゼから甲に紐をつけるタイプを経て、マラソンシューズへと
進化していきました。

私たちも宝探しを通じて、これからどれだけ「感動する場面」に出会えるでしょうか。

その発見の瞬間を一つでも生み出すべく、進化を加速させていきたいものです。

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