Takarush Extreme Club
Extreme Mission vol.14

今回のMission

万病治癒の調合薬  東洋医学の伝統を重んじる源川家では、当代が老い先短く、継承者選びが急務であった。我が国で発展していった医学を理解するにはその歴史的な背景や幅広い知識が必要とされ、その能力を測り比較することは容易ではない。
 そこで、伝統が潰えることを危惧した源川家は、かつて我が国で密かに広がり、時の将軍までもが嗜んだと噂されている秘薬「鴇葵湯(ほうきとう)」を調合出来た者に次代の正当な継承者と認める旨が決定した。
 「鴇葵湯」を調合するにはいくつかの材料が必要であるが、その材料のありかは暗号にされており、時代とともに源川家が代々手をかけて厳重に守ってきた。
 そして、とある候補者からこの材料を探し出して欲しいというのが依頼が協会宛に届いた。
 是非とも材料のありかを突き止め、調合薬を完成させてほしい。
(調合薬を完成させたら、写真で報告してくれ)

まずは広告をよく見て「鴇葵湯」の調合方法について情報を知っている薬局の場所を突き止める必要がありました。

広告をよく見ると

●時代について

・寛永の時代に存在している

●場所について

・次の宿場は険しい山を超えた4里先

・「城を発ち」という記述から、この宿場町が左側のページに描かれている城のある「城下町」である

これらの記述から「小田原」であることが推測できます。

そこで「小田原」「寛永」「薬局」で調べると、「済生堂薬局小西本店」がヒットします。

よく調べてみると、「鴇葵湯」の説明の右側に描かれている外観が済生堂薬局のものと一致します。

 

ここに行き、鴇葵湯を求めると、試験管や薬の入った薬袋を手にいれることができました。

薬袋の中には鴇葵についての情報が封入されており、それを読み解くと

・「鴇葵」の在処は厳重に管理されており、2人の僧侶がその在処を暗号で記した木片を半分ずつ、別々の神社に残した

・向かうべき場所は石を解読するとわかる

ということがわかります。

とにかく、まずはその石のある場所を見つけなくては「鴇葵」に辿り着けないようです。

そのために必要だったものが「鴇葵」についての情報の左側でした。

左側には鬼・牛・虎・狸とシミのようなものが描かれており、これが何を意味するのかを読み解く必要がありました。

絵の左側の文章から、狸は「天下を取ったとある人物」を表していることがわかります。

狸と称されたその人物は「徳川家康」で、彼を中心に据えた場所が江戸城と仮定すると、丑寅(北東)の方角から向かっている鬼を防いでいる「鬼門封じ」を表していると考えられます。

鬼門封じのために北東の方角に建てられた寺社のうち、徳川家康が天下をとるにあたって「勝運」を得た場所を調べていくと、神田明神が該当することがわかりました。

「力を示せ」という記述から、力石の付近を調べると、短歌の彫られた石碑を見つけることができました。

石を見つけるとそこには木札が一緒に納められていました。もう1つ見つけると、鴇葵の場所がわかりそうです。

早速石に刻まれた内容の解読に移りましょう。

石碑には何やら短歌のようなものが刻まれていました。石が次に向かう場所を示しているとするならば、この短歌もとある神社のことを示していることになります。

注目すべきは「濫れ」の表現です。本来ならば「溢れ」であり、これは「氾濫」などに使われる漢字です。

とすると、「思いが濫れ」とは思いという名前の川が氾濫したことを表している可能性が出てきそうです。そこで、実際に「思川 氾濫」で調べてみると、栃木県の方に思川という川があり、氾濫した歴史があることがわかります。どうやら思川の氾濫に伴い移された神社であると考えられます。

さらに、鴇葵の説明書の情報によれば「病を乗り越える効験に縁がある」神社に石があるということでした。短歌をよく見ると「せき止めの効」とあることから、咳止めにご利益がある場所と考えられます。

そこで「思川 氾濫 せき止め 神社」で調べてみるとせき止めのご利益がある「鷲宮神社」を見つけることができました。

鷲宮神社に到着し、道祖神を調べると、裏側に石板と木札が隠されていることがわかりました。

これで木札が2つ揃ったので、鴇葵の在処を特定できるようになりました。

まず石板の解読を進めていきましょう。

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 薬と鷲の中心からお酉様を向き

 皺の導く水の音を聞け

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「薬」は最初の済生堂薬局小西本店

「鷲」は鷲宮神社を表していました。

この2地点を結び、その中心から

お酉様、つまり西の方角を見てみましょう。

さらに、ここで「皺」に着目しましょう。

皺は鴇葵湯の広告の中にありました。

西の方角でこのような形のものを探していくと、「多摩川」がこの形に該当することがわかりました。

さて、次に向かう場所が多摩川流域であることがわかりましたが、まだそれでは絞り込めていません。

そこで、木札の情報を活用していきましょう。

「好文と青龍を渡る」とは何を意味しているのでしょうか。

多摩川流域で「渡ることのできるもの」として、まずは橋が思い浮かびそうです。

試しに「多摩川 好文橋」と検索してみると、実際に多摩川に好文橋が架かっていることが判明しました。どうやらここが怪しそうです。

そして、好文橋の近くに青龍橋もあることがわかりました。ということで、青龍橋まで向かってみましょう。

 

青龍橋にたどり着いたら、木札の情報の続きを使っていきましょう。

「右に下る」の指示通り、青龍橋を渡ってすぐ右手に下れる道がありました。手すりの部分には「一の滝」と書かれています。

どうやら木札の半分は、この場所の略図になっていたようです。

三又に分かれている場所まで来たら、×印にあたる場所を探してみましょう。

すると、地面に壺が植えられており、中に紫色の薬草「鴇葵」が入っていました。

これで鴇葵湯の材料が揃いました!

試験管の中に鴇葵と薬を入れて、水を加えることによって、桜色の鴇葵湯が完成しました!

あとがき

 今回は「東洋医学」をテーマに、その歴史的な背景を少し滲ませつつ、古より伝わる調合薬を完成させるミッションになっていました。独自に広まった医学を紐解くために、歴史的な背景や短歌の解釈など複合的な知識が必要になるよう設計しました。
 最後の一の滝については、検索するだけではなかなか特定に至らない、現地での宝探しならではの要素だったのではないかと思います。
 今回の調合薬ですが「マロウブルー」という茶葉を使用したもので、粘性があって実際に喉の痛みを和らげる効果があるハーブの一種を使用しています。決して変な薬草ではないのでご安心ください。
 コロナが蔓延して何年もの時が経ち、あらためて健康の有り難みを痛感しています。皆様も健康には十分気をつけ、宝を追い続けてください。

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